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筋トレ倶楽部Hoppy

HOPPYの仲間たち | 第22話「黒いビラが、風に舞った」

Hoppyの物語

2025年9月14日

HOPPYの仲間たち ~ジムで見つけた僕の居場所~ 第22話
「黒いビラが、風に舞った」


その日、LULUがHOPPYにやってくると、
入り口に見慣れないチラシが貼られていた。

黒を基調とした、洗練されたデザイン。
文字は銀で印刷されている。

“結果が出ない場所で、時間を浪費していませんか?”
“最短で、最高の身体を。”
IRON HELL ー OPEN.


「なんだこれ……」

ルルがチラシを剥がそうとすると、
ちょうどボニーもやってきた。

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「なんだ、またこの黒いの貼られてたブー?」

「“IRON HELL”…名前からして怖いね」


少し離れた位置に、1人の男が立っていた。
細身で長身。全身黒。
その体から感じるのは、温度のない威圧感。

男は、近くの掲示板にも同じチラシを静かに貼っていった。


「クロノス……だ」

岡田氏の声が、後ろから聞こえた。


ルルとボニーが振り返ると、岡田氏はチラシを手に取っていた。

「知ってるんですか?」

岡田氏はしばらく何も言わず、目を細める。

「昔、同じジムにいたことがある。
考え方の違いで、別の道を選んだ――そんなところだ」

画像

遠くから聞こえるEDMの重低音。
IRON HELLのビルが、ジムの窓から見える距離にあった。


「でもさ、岡田さん」
ボニーが低くつぶやく。
「こういうの、気にする人も多いと思うブーよ」


岡田氏はふっと笑った。

「気にしていいさ。比べたっていい。
でも、“選ぶ”のは、自分自身だよ」


 

今日のひとこと
「黒い風が吹いたとき、自分の足元を見つめなおす。」

次回  第23話  「あっちのジム、すごいらしいね」

マンガ第2章アイアンヘル編