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筋トレ倶楽部Hoppy

HOPPYの仲間たち|第11話「休んでいたその理由とは?」

Hoppyの物語

2025年6月22日

HOPPYの仲間たち
~ジムで見つけた僕の居場所~
第11話「休んでいたその理由とは?」


「……あっ、モッティだ!」

久しぶりにジムに現れた黄色いシャツに、ボニーとルルが目を見合わせた。

「お前、どこ行ってたのさ!」
「心配したよ」

ボニーが少しむくれた顔で言うと、モッティは困ったように笑って頭をかいた。

「うん……ごめんね。あのね、妹にスクワットを教えてたんだ」

「妹?」
ルルが首をかしげる。

「うん。急に“スクワット教えて”って言ってきてね。びっくりしちゃったよ」

「なんでまた急に?」

「モデルの梅島奈々子さんっているでしょ? 妹がすごく憧れててね。
その人の記事に、“スタイルの秘訣はスクワット”って書いてあったんだって」

ボニーとルルは顔を見合わせて、くすっと笑った。

「で、僕に頼んできたんだ。“お兄ちゃん教えて”って。
……でも、ちゃんと教えられるかなって不安になっちゃって。だから、岡田さんに相談したんだ」

「おおっ」

「そしたら、“子どもに説明してもわかるように話すことが大事”って教えてくれたの。
難しい言葉を使うより、簡単で伝わりやすい言葉で教えるのが、本当にできる人なんだって」

「……岡田さんらしいね」ルルがふっと笑ってうなずく。

「だから僕、妹と一緒に、家でフォームの練習をしてたんだ。
ジムには来られなかったけど、自分も一緒にちゃんとトレーニングしてたんだよ」

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「……でもさ、なんで何も言ってくれなかったの?」ボニーが少し寂しそうに言う。

「それがね、ちゃんと手紙書いておいたんだ。
ボニーくんとルルくん宛に。ロッカーの横に置いたんだけど……」

「……あっ」

ボニーがハッとした顔になる。

「それ……掃除メモかと思って、ちょっとだけ……捨てそうになったかも」

「そっか……気づいてもらえなかったんだね。でも、いいんだ。今日、ちゃんと会えたから」

モッティのやさしい笑顔に、ボニーもルルも、ちょっとだけ照れたように笑った。

「でもさ、モッティ。妹に教えるなんて、ちょっとカッコいいじゃん」
ルルが素直にそう言った。

「えへへ……ありがとう」
モッティは少し照れながらも、ゆっくり立ち上がった。

「じゃあ……僕も久しぶりにスクワットやってみようかな。
ほら、妹に“お兄ちゃん、かっこよかった”って言われちゃったからね」

ボニーとルルが「いいじゃん!」と笑顔になる。

遠くから岡田氏が静かに見守っているのに、3人はまだ気づいていなかった。


今日のひとこと
大切な誰かに教えることは、自分を強くするトレーニングでもあった

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マンガ第1章HOPPY入会編